パワー・オーバー・イーサネット(POE)とは?POEアプリケーション入門

2020-11-06

業務がテクノロジーに依存する度合がこれまで以上に高まる中、各社とも電力要件と接続性要件に対処する必要に迫られている。パワー・オーバー・イーサネット(POE)は、業務を真に変革して企業をデジタルの時代へ移行させることが可能な、最も便利なテクノロジーの一種である。

本ガイドでは、POEテクノロジーとその適用について解説する。

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POEとは?

 

パワー・オーバー・イーサネット(POE)は、一言で表すと「ネットワークケーブルを使用して機器へ電源を供給するテクノロジー」である。従来だと、ネットワーク接続と電源供給で別々のケーブルを接続する必要があったが、POEがあれば、ネットワークケーブルだけで電源を供給できるようになる。

 

POEの活用により、電源コンセントを追加せずに済み、機械に電力を供給できるため、特に設備を拡張中の企業にとって、重宝するテクノロジーであると言える。また、システムをアップデートする上でも大きなメリットが得られる。

 

電源コンセントの限りがあるオフィス空間で、新たに電話機を設置することは、1本のケーブルでデータと電力を伝送する例の一つである。

 

POEは、Cat5e規格またはCat6規格のイーサネットケーブルを使用し、10/100/1000 Mbpsのデータ伝送と、15/30/60/90Wの電力供給を、100mの範囲内であれば同時に行うことができる。また、IEEE(米国電気電子技術者協会)の 802.3afおよび802.3at規格に適合する。

 

 

なぜPOEか?

 

POEは、オフィス、教育機関、店舗などで、従来は必要な接続性を確保できなかった環境で普及が進んでいる。オフィススペース賃貸し、建物の構造を変えられない企業にとって、特に必要性が高いと言えよう。

 

一部ではあるが、POEやオープンソースで得られるその他のメリットとして、以下が挙げられる。

 

 

コスト削減

 

どのような業務でも、予算とは無関係に行われることはない。POEを活用することで、電力供給に追加の設備投資を必要とせず、また専門の技術者を借りずに配線作業が可能となるため、人件費も削減できる。

 

多少の工具を必要とするものの、従来の方法で電源系統を拡張する場合と比較して、POEの採用はコスト面で圧倒的に有利である。また、時間を節約できるというメリットもある。

 

 

安全性

 

Cat5e/Cat6イーサネットケーブルは、供給される電圧が限られることもあり、通常の電力供給方法より危険度が低い。また、ケーブル数が少なくて済むことから、作業環境という意味においても、トラブルの要素が減ると言える。

 

その他にも、POEは過熱や過負荷などに対する保護機能構も備えており、この点でも安全性が確保されている。

 

 

拡張性

 

機器の設置において電源確保による制約が少なくなれば、拡張性や用途の自由度が高まる。ネットワークケーブルから手軽な電源供給とデータ伝送が可能となり、POE機器の追加も素早く便利に行える。

 

POE対応機器は「プラグアンドプレイ」機能を備え、配置換えも容易に行えるため、ワークスペースの変更も必要に応じて柔軟にできる。

 

 

性能

 

POEが持つ柔軟性は、機器の性能にも好影響を与える。電源を一括して供給する方がはるかに効率的であり、バックアップ電源を用意することで、間断なく電源の供給を確保できる。データを分析することで業務環境の改善もでき、この点からもコスト削減に貢献する。

 

設備のアップグレードに関してのみならず、POEを活用した分析は、スタッフの意識向上や福祉の促進に役立つ環境も確保できるでしょう。

 

POEは、商業環境における電力供給およびデータ接続の未来図であり、設備と従業員の可能性を最大化できる、便利でコスト効率の高いソリューションと言える。変化に応じて進化できる柔軟性も備えるため、業界を席巻する変革をもたらした。

 

 

POEの適用可能性

 

POEは業務環境に変革をもたらす強力なテクノロジーである。一方で、その採用にあたり、「どこで使えるのか?」という問いかけも必要であろう。

 

多種多様な機器がPOEに対応しつつある中、最も一般的(かつ、最も高効果な)用途として以下が挙げられる:

 

 

VoIPテレフォニー

 

ボイス・オーバー・インターネット(VoIP)電話は、運用コストが低く、また長距離でも安定した通話品質が確保できるため、オフィスやその他の商業環境で普及が進みつつある。電源が限られるコールセンターなどの環境では、POEとVoIPの組み合せにより、手軽に大きな改善が見込める。

 

VoIPは、POEの用途として当初から想定されており、その重要性は現在も変わらない。

 

 

アクセスポイント

 

今日において、ほぼすべての企業でWi-Fi、Bluetooth APS、RFIDテクノロジーが活用されていると言って過言ではない。アクセスポイントにPOEを採用できれば、AC電源が利用できない環境でも、リモートアクセスを容易に実現できる、コスト効率が高くで多目的なソリューションが得られることになる。同様に、現場調査と関連の作業を済ませれば、移設も簡単だ。

 

コスト削減と便利さ以外にも、POEを採用したアクセスポイントにより、職場全域でネットワークの信頼性を高められる。

 

 

IPカメラ

 

監視カメラの映像を、インターネットを通じてデータとして保存できれば、録画機器を使用することなく、確実かつ安定したソリューションが得られる。監視カメラの設置で重要な点は、通常の方法では十分な電力供給が困難な屋外で、壁面にカメラを配置できる環境作りである。

 

POEの汎用ソリューションにより、建物の構造に変更を加えることなく360°の監視が可能となり、また手軽に設置できることから、一時的な職場においても有効である。

 

POEテクノロジーを利用できる機器として、販売地点端末(POS)、スマートクロック、LED照明、屋外サイネージの他モノのインターネット(IoT)機能を活用する多数の製品も挙げられる。

 

 

理解すべき用語

 

POEシステムの可能性を検討する前に、企業の経営陣や意思決定に携わる関係者全員が、より正確な決定を下せるよう、主な専門用語を理解しておく必要がある。

 

 

 

 

 

POEシステムのアップグレード方法

 

ネットワークをPOEに適合してアップグレードするプロセスは比較的シンプルであるが、慎重な段取りが必要となる。まず、FSP POE PSUアプリケーションに対応する機器を検討する必要がある。最も一般的なソリューションは、以下の通りである:

 

 

POEスイッチ

 

POEスイッチは、POE機能を既に内蔵しているネットワークスイッチを指す。ネットワーク上の機器をすべて検出し、POE対応の機器を識別する。POEスイッチは、マルチポート型のラックマウントユニットなど各種の構成で利用でき、双方向のデータ通信およびPOE対応機器への電力供給を確保する。

 

 

POEインジェクタ

 

ミッドスパンとも呼ばれるPOEインジェクタは、既存のLAN機器をPOEシステムにアップグレードする目的で使用される。ネットワークスイッチとPOE機器(IPカメラなど)の中間に位置するイメージである。ミッドスパン自体は電源を必要とするが、簡単なパッチを通じて多数のPOE機器へ電力を供給することができる。

 

 

POEスプリッター

 

POEスプリッターは、POE電力を制御して、POE対応機器に必要最低限の電力を供給するスマートな機器を指す。POEスイッチやPOEインジェクタほど普及していないが、POEインフラの判断を行う際、その機能に対する理解は有用である。

 

 

POE機器への電源設計時に考慮すべき主な事項

 

業種を問わず、POEの主電源設備以外にも、電力供給とネットワークデザインが業務に与える影響については、しかるべき考慮が必要となる。

 

 

リモート機器への電源供給

 

IEEE 802.3af規格では、4種類の電源種別が定義されている。パワードリモート機器は、最大12.95Wの電力を消費するが、ケーブル伝送中の電力ロスを考慮すると、POEスイッチは15.4W以上を供給する必要がある。また、電源に接続されるPOE機器の数に応じて、必要となる総電力量を計算しなければならない。つまり、10ポートのイーサネットスイッチであれば、必要な電力供給は154Wとなる。

 

また、十分な電力量の確保は重要事項であり、冗長電源は常に確保されるべきである。最も一般的なPOEの仕様はタイプ3(機器ごとに60Wを確保)である。ただし、POE PSUの場合はタイプ4(90W)が必要となる場合が多く、さらに強力なPOE+が必要となる。

 

 

無停電電源

 

POE機器にとって重要となるのは信頼性であり、例:停電時に通話やインターネットチケットエントリー(ITE)の申し込みが中断してしまうリスクの代償は負担出来ません。職場全域に安定した電力を供給し続けられるよう、POEスイッチなどの機器は、無停電電源との接続が必要不可欠となる。この点は、社内・外を問わず重要となる。

 

無停電電源(UPS)は、主電源が失われた際に稼働を始めるスタンバイシステムも含まれる。

 

 

準拠性

 

配線やその他の機能がIEEE 802.3af規格に準拠していない場合、企業が深刻な損失を被る可能性がある。設置後すぐに必要な機能を確保し、また長期的な拡張性を確保する上でも、互換性については事前検証が必須となる。Cat5e/Cat6の準拠性も、性能に影響を与えるため考慮しなければならない。

 

POEスイッチに接続できるコネクター数の上限など、安全性を確保する上で遵守すべき規格も数多く存在する。

 

また、機器の価格や設置に要する費用、将来的なアップグレードやメンテナンス要件など、他にも考慮すべき事項が存在する。

 

 

FSP POE電源ソリューション

 

適切なパートナーと連携することも、POEが持てる性能をフルに活用する上で、重要なであると言える。FSPは、究極のソリューションを提供する。POEスイッチ用に最も詳細に電力設定されているアダプターシリーズなど、30W~270Wのソリューションはすべての最新アプリケーションに対応し、5Gテクノロジーの要件にも応える。IEEE 802.3af(POE)への準拠に加え、当社はIEEE 802.3at (POE+)とEEE802.3bt(POE++)システムを必要とするユーザーにサービスを提供する。

 

当社のPOE設備は顧客企業のインフラ環境に合わせて変更でき、ネットワークのアクセスポイント、ITEアプリケーション、監視ネットワーク、IPCシステム、VoIP設備などに適したソリューションとなっている。

 

FSPは、耐候性を持つ6種類のオープンフレーム型420W電源ユニットも提供しており、それぞれ200W~550Wの電力供給に対応する。また、300W~1200Wに対応する、3Y POEシリーズのネットワーキング/テレコムスイッチも提供する。

 

POEスイッチ、POEインジェクタ、POEスプリッターに加え、当社の製品ラインアップには、最高99%の効率と54Vの出力を誇るFSP030-DWAN3などのPOEアダプターも含まれる。IPCやその他の幅広い製品群が、顧客企業のシステムへのサポートを充実させる。

 

 

FSP POE電源ソリューションを選ぶメリット

 

POEを採用し、電力供給とデータ通信で最大限の効率を得る上で、FSPとの連携は以下のメリットを意味する。

 

 

付加価値、便利さ、パフォーマンスをお約束するFSPのソリューションを使用すれば、POEスイッチの設置と統合に必要なすべてが確保できる。必要なPOE機器をワンストップで調達できる点も、FSPのソリューションを採用する上で大きなメリットとなる。

 

 

結論

 

今後の拡張に必要な電源容量が確保できない状況で、テレフォニーやIP監視システムの信頼性、汎用性、コスト効率の改善が求められる場合、POEは最優先すべき選択肢となる。

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